悲しみのミルクが受賞した金熊賞ってどんな賞?

悲しみのミルクという映画が受賞した「金熊賞」について詳しく知っていますでしょうか?

金熊賞「ラリー・フリント」

 アメリカのポルノ雑誌出版者兼編集者のラリー・フリントを描いた映画『ラリー・フリント』も金熊賞を受賞しています。これは彼自身の、法廷闘争を描いた映画で、彼自身の貧しい生い立ちや、合衆国最高裁判所におけるポルノ誌「ハスラー」とファルエル裁判に基づく、牧師と彼の法定論争を網羅した作品です。脚本はスコットアレキサンダーとラリー・カラゼウスキーによって書かれ、映画だけでなく脚本自体も高い評価を受けている作品です。

物語

 映画はケンタッキー州のアパラチア地域で弟のジミーと共に密造酒を売り歩く、10歳のラリー・フリントの描写から物語は始まります。20年後、フリントとジミーはシンシナティでハスラー・ゴーゴークラブを経営していました。経営が悪化し、フリントは客を呼び寄せるためにクラブで働いている女の人のヌード写真満載の「PR誌」の発行を決意します。PR誌はすぐに本格的な雑誌に発展しましたが、売上は芳しくありませんでした。それもそのはず、女性器を露骨に見せる過激な描写から、店頭に置く事を躊躇する店も多かったのです。実際にハスラーが売上を伸ばしたのは、元ファーストレディ、ジャクリーン・ケネディ・オナシスのヌード写真を発表した後のことになります。

 フリントは生粋の女好きでありましたが、特に彼のダンスクラブで働く元家出娘のストリッパー、アルシア・リージャー(コートニー・ラブ)に惚れ込んでいました。アルシアとジミーの助けもあって、フリントはハスラーやその他の事業の売り上げで巨額の財産を築き上げたのですが、しかし、彼の成功は当然のごとく殆どの敵を呼び寄せたのです。特に彼は保守層や反ポルノ活躍家の恰好の標的でした。フリントはいくつもの著名な訴訟事件に巻き込まれ、若く有能な弁護士アラン・アイザックマンと友人になりました。

 フリントはシンシナティでわいせつ物販売の裁判に敗訴して収監されましたが、上訴審において刑期を免れました。これが彼の長い法廷闘争の日々の始まりとなります。彼は出版の自由を訴える活躍家を前に有名な演説を行なっていきます(これは映画の根底を流れる主要なテーマの1つである)。「殺人は違法ですが、その殺人現場を写真に撮れば『ニューズウィーク』の表紙を飾れるかも知れないし、ピューリッツァー賞だって夢じゃありません。対してセックスは合法で、皆するのは大好きなのに、男女のセックスを写真にしたり女の人の裸を撮ると刑務所に入れられる確率があります。」と。

金熊賞作品を見たい!

キャスト

  • ラリー・フリント - ウディ・ハレルソン(安原義人)
  • アルシア・リージャー - コートニー・ラブ(岡本麻弥)
  • アラン・アイザックマン - エドワード・ノートン(平田広明)
  • ジミー・フリント - ブレット・ハレルソン(山路和弘)
  • ルース・カーター・ステイプルトン - ドナ・ハノーヴァー(寺内よりえ)
  • チャールズ・キーティング - ジェームズ・クロムウェル(山野史人)
  • アーロ - クリスピン・グローヴァー(梅津秀行)
  • チェスター - ヴィンセント・スキャヴェリ(麻生智久)
  • マイルズ - マイルズ・チャピン(田原アルノ)
  • サイモン・レイ - ジェームズ・カーヴィル
  • ジェリー・ファルエル - リチャード・ポール(緒方賢一)
  • ロイ・グラットマン - バート・ニューボーン
  • 暗殺者 - ヤン・トジースカ
  • 10歳のラリー・フリント - コーディ・ブロック
  • 8歳のジミー・フリント - ライアン・ポスト
  • カメラマン - リチャード・ダドリー
  • スチール・カメラマン - スティーブン・デュプリー
  • その他の日本語吹き替え:藤生聖子/仲野裕/水野龍司/宝亀克寿/島香裕/大川透/堀川仁/塚田正昭/石波義人/石井隆夫/佐藤しのぶ/木附久美子/幸田夏穂/服部真季

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映画評

 これは確かに賛否両論ある作品ではあるのですが、今でも日本で何かと問題になっている事柄と重なる点が非常に多いため、物凄く考えさせられる映画でした。特に、表現とは何なのか? 法とはいったいなんなのか? について非常に考えさせられ、宗教や道徳などによってどこまで表現が縛られるものなのかといったことを改めて意識するきっかけとなりうる作品になっておりました。